2015年6月26日金曜日

精神の画一化

 ユング心理学における個性化によって獲得または改変させられた人格は画一的なものである。みんな同じような顔や態度や物腰で、同じようなことを考え感じ思っている。集合的無意識などという訳の分からぬものを基本におくから、このようになる。自分の周りにいる人が、自分と同じような人格の人ばかりの世界で、生きているのが楽しいだろうか。冒険もチャレンジもなくなるのである。生きがいを喪失するのである。つまらなくて退屈でたまらなくなるのではないだろうか。生きているのがいやになってしまうのではないだろうか。ユング心理学の個性化によって、「人間精神の拡張」(C・G・ユングの言葉)が起きるのではなく、「人間精神の画一化」が生じるのである。

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